日経ビジネスNo.1972より 2019年確実に来る未来

自分用メモです。

 

5つの試練

① 不動産市況は天井に近づく?
  根拠:1)首都圏の主要216駅近くで18年に販売された新築マンションのなかで
       38%に相当する82のエリアで、購入時の心理的節目とされる
       「10㎡あたり1,000万円」を超えた。
       →バブル期には及ばないものの、アベノミクス発動前の2012年を
        大幅に上回っている水準。
  根拠:2)価格が購入者の年収の何倍に当たるかを示す「年収倍率」は東京都の場合で13倍に達している。
       バブル期は18倍なので、天井は確実に近づいている
② 5年半ぶりに2019年10月に消費税が10%に引き上げ
  →値上げだけではなく、一部食料品などに税率を据え置きする軽減税率の存在により現場に混乱を与えることは必至。
  →品目だけでなく、消費者の行動によって税率が左右されるケースもあるex)イートインかテイクアウトか
   小売業ではレジの更新や、仕入れ業では納品書と請求書の各品目を見比べて税率や請求金額に誤りがないことをチェックする手間が生じる
③ 人手不足深刻化
  ハウステンボス澤田社長が分析する人手不足3つの要因
  1)好景気
  2)五輪前の駆け込み需要
  3)インバウンド
  2019年でも解消する見込みがないため、人手不足は今後も続くとみられる
   
  人手不足解消で難しいのは「短期的には人手不足でも、長期的にはどうかわからないこと」
  ∵五輪需要は20年までに一巡
   インバウンドの爆買い解消にみられるように、消費傾向が今後も続くかは不透明
   米中貿易摩擦など、景気不安要因の存在
  →人手不足は技術の進歩による業務改善で解消できる可能性もある
    実際メガバンクは人員削減に取り組んでいる
    富士通ソフトバンクも配置転換を実施
    ハウステンボスではロボットが受付する「変なホテル」を手掛ける
    コンビニでも無人店舗が19年は本格的に普及するだろう
 
  コミュニケーション強者の終焉
   こうした状況下で新たに活躍するとみられる人
   コミュニケーションが苦手な人材
   帳簿管理ソフトウェアを手掛けるウィングアークの久我統括部長
   「これまでは自分を大きく見せるのが得意な人物が有利だった。これからは生産性向上に本当に貢献できる人が評価されるようになる」
   ∵無人化によって現場に人がいなくなれば人間関係に悩む必要もない
    コンビニでは商品の受発注や機械メンテができる人間が活躍  
    営業でも、フィールドセールスからインサイドセールス(社外に出ない営業)に移り変わりが進むだろう
    そこでは資料作成能力や業界分析能力がより重要になる(業界選定や相手先企業を調べる分析力、提案資料作成能力)
④ 教育現場崩壊
  20年4月から始まる高等教育(大学 短大 専門学校)の一部無償化の前に現場崩壊?
  日本の教育は、家庭が費用を負担する割合が高い
   親の収入格差が子供の教育格差を招く
   消費増税による増収によって、低所得世帯の教育費を国が負担する教育一部無償化は、この貧困連鎖を断ち切ることが目的
   尾木直樹によると「日本の教育の国際競争力の低下は深刻、19年からの教育改革断行が必要」
   ∵東大はアジアで8位 世界42位
   国もセンター試験から大学入学共通テストに変更 
   知識からその活用による課題解決力を重視
   一方で、現場はその改革についてこられていない(学習指導要領の変更)
   ∵教員の慢性化する長時間労働←脱ゆとりや授業外で子供の世話
    さらに19年4月から適用される「働き方改革関連法」の適用外

⑤ 国際情勢流動化 日本でテロが起きる?
  日本に対する諜報活動やサイバー攻撃の過激化
  ∵中国が鹿児島日本が米空母の滑走路を整備する馬毛島の土地取得に動く
   17年にシリアやイラクでの支配地域を失ったISの残党によるテロ
  テロ技術の進展(ドローンテロ・サイバーテロ

4つのチャンス
改元 10連休
 19年10月の即位にはVIPが終結
 改元による印刷需要の発生やITの特需
②「超スモールM&A
 加藤氏が東京の予備校運営会社のプレメディカルを購入(5,000万円)
 後継者を求める小規模企業と「人生100年時代」において第2の人生の生きがいを求める会社員
 →解決手段としての「超スモールM&A
③AIの進化
 転職から恋愛 M&Aまで
 スカウティは売り手市場のソフトウェアエンジニアのマッチングサービスを展開
 ネットに公開されたプロフィル情報をAIを使って収集し、同一人物を特定、
 お目当てのエンジニアの一本釣りが可能
 また、エンジニアの転職時期を予想し、他社に先駆けてコンタクトすることが可能

④Z世代の台頭
 90年代後半から2000年の間に生まれた「Z世代」の市場に注目
 スマホが身近で情報収集力に長け、既存のマーケティングや広告が通用しない。
 景気低迷や大規模災害を経験しており、社会への不安が強いとされ、
 この世代の台頭は市況だけでなく、国の活力という意味でも重要な意味を持つ